シグブラ
第149回:“Foveon 物件探してブラブラ

第149回:Foveon 物件探してブラブラ

March 27, 2019

春になった。気温も上がり日照時間も延びて、我々 Foveon ユーザーとしても活動しやすくなってきた。何しろポカポカと暖かく、夕方になっても明るいのだから!というわけでムシたちでも撮るかと「SIGMA sd Quattro H」に、昨年再登場した伝説のカミソリマクロ「SIGMA 70mm F2.8 DG MACRO | Art」を持って写真仲間とフォトウォークに。このレンズは昨年末の「デジカメ Watch」で「私はこれを買いました!」に選出したレンズだ。近接撮影時はもちろん一般的な撮影でも素晴らしい写りをするし、そのスリムなフォルムと軽量さはカメラバッグへの収まりがいいので、よく持ち出すレンズの1本となっている。「SIGMA sd Quattro」シリーズに装着すると、マウント部分からレンズフードまでのソリッドなスムーズ感が心地よく、カメラを構えてもレンズ部分を持っての移動時でも、そのデザインにシグマイズムを感じ取ることができる。オススメですゾ。
そんな感じで多摩川沿いを仲間たちとブラブラとフォトウォークを開始したがムシはあまり発見できず、Foveon 物件探しにターゲットを変更。 あちこちでそれらをキャプチャーした。ゴールデンウィークになれば生き物たちが活発に動き始めるので、またその頃には黒川付近の里山をブラブラしようと思っている。

橋梁の土台部分をやや離れた位置から撮影した。凸凹としたサーフェイスはやや粘質の塗料で覆われている。その陰影は場所によって色味を変え、オイル状の汚れとともに時間の経過を物語っていた。

錆は Foveon 物件の代表格だ。その朽ちていく様はなぜかシグマユーザーの心を捉えて放さない。この金属製の看板は錆っぷりが素晴らしかった。また「二子玉川園」と書かれた塗料の浮き具合がまた実によく、一緒にフォトウォークした仲間たちも無心でシャッターを切っていた。

これは古民家に飾られていた餅である。座敷奥の棚に置かれており、開け放たれた戸口から外光が柔らかく差し込んでいた。右上の餅表面にフォーカスをし、手ブレに注意して 1/20 秒でシャッターを切った。

古いモノは Foveon 物件になりやすい。特にそれが使い込まれていたり、壊れていたりするとなおさらである。またその当時のデザインや生活習慣なども影響する。シグマのカメラとレンズは克明に時間の経過を捉えてくれるのだ。

花を撮った。植物や昆虫なども Foveon 物件だ。緻密で繊細な造形、時間とともに質感やフォルムを変化させる様子は撮影していて飽きが来ない。半逆光気味だとより一層魅力が引き立ってくる。「SIGMA 70mm F2.8 DG MACRO | Art」はボケも美しい。

廃墟やそれに準ずるもの、建造物、遺跡なども Foveon 物件になる。この隧道も実に素晴らしい「物件」っぷりだ。アーチ状の石積み。汚れて塗料が剥がれ始めている鉄扉。最後に開けられたのはいつであろう南京錠。こういう被写体を撮って、大きなディスプレイで見たり、大判プリントするのは実に楽しい。

「SIGMA 70mm F2.8 DG MACRO | Art」はこのような Foveon 物件探索に最適なレンズだ。解像感が素晴らしくヌケ感も申し分ない。静かで正確なオートフォーカスもいい。簡易防塵防滴機構も備えているので厳しいシチュエーションでの撮影も不安はない。冒頭にも書いたが携行のしやすさにも注目したい。これから暖かくなるシーズンにブラブラと連れて行きたくなるレンズだと思う。


三井 公一

プロフィール

三井 公一
1966年神奈川県生まれ。
新聞、雑誌カメラマンを経てフリーランスフォトグラファーに。雑誌、広告、Web、ストックフォト、ムービーなどで活躍中。
iPhoneで独自の世界観を持つ写真を撮影、その作品が世界からも注目されているiPhonegrapherでもある。
2010年6月新宿epSITEで個展「iの記憶」を開催。同年10月にはスペインLa Panera Art Centerで開催された「iPhoneografia」に全世界のiPhonegrapherの中から6人のうちの1人として選ばれる。
公式サイトはhttp://www.sasurau.com/
ツイッターは@sasurau

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