シグブラ
第145回:“軽量な30mm 1本持ってブラブラ

第145回:軽量な30mm 1本持ってブラブラ

January 30, 2019

最近「SIGMA sd Quattroに興味があるんですが」という相談をよく受ける。今までいろいろなカメラ、レンズを使っていた人からや、スマートフォンでしか写真を撮っていない人までそれはさまざまだ。昨秋「Lマウントアライアンス」が発表になり、将来フルサイズ機が登場するということが関心を呼ぶきっかけになっているようだ。相談してきた人たちはまずは「SIGMA sd Quattro シリーズ」を購入して Foveon センサーを知りたい、という気持ちが高い。そういう人たちにはまず「SIGMA sd Quattro」と「SIGMA 30mm F1.4 DC HSM | Art」をオススメする。レンズキットも用意されてるが、この組み合わせはとても軽量だからだ。気軽にブラブラと持って歩けるサイズ感だしルックスもいい。Art ラインの上質な写りを、絞りを開けてボケ感、絞ってシャープ感と堪能することが可能だ。開放F1.4 という明るさは光量が少ないシーンでも活躍する。そして何よりも買いやすい価格なのである。
好みによってはもちろん「SIGMA sd Quattro H」や、他のレンズをチョイスしてもいいだろう。フルサイズ対応の「DG」レンズならば、Lマウントフルサイズ機が登場してもマウントコンバーターで画角通りに使用することが可能だし、マウント交換サービス対応のレンズであればLマウントネイティブにあつらえ直してもいい。今から「その日」に向けてウォーミングアップブラブラしておくといいだろう。

SIGMA 30mm F1.4 DC HSM | Art」は 435g と小型軽量だ。「SIGMA sd Quattro」に装着するとその一体感が気持ちいい。ススッと気持ちよく合焦し、絞り開放ではやや優しい描写を見せてくれる銘レンズである。

右手に「SIGMA 30mm F1.4 DC HSM | Art」を付けた「SIGMA sd Quattro」を持ちブラブラと歩く。45mm 相当の見た目に近い自然な画角でのスナップ撮影が実に楽しい。工事現場の金網にググッと寄って中を撮ったカットは面白いものになった。

F1.4 と明るく頼もしいレンズだが、チョイ絞りで使うとシャープ感が際立ってくる。被写体と背景の距離感にもよるが、ボケ量とのバランスを考慮して使うと旨みが出てくるだろう。

SIGMA sd Quattro」と「SIGMA 30mm F1.4 DC HSM | Art」のコンビは絶妙だ。握りやすいグリップの感触と、フードまで含めたレンズの「塊感」が心地よいのだ。手にして歩いても、アイレベルで構えても、ライブビューで撮っても実に安定する。レンズとボディのマウント接合部の一体感が、左手に与えるシックリとした安心感が好きだ。

SIGMA 30mm F1.4 DC HSM | Art」は絞り開放だと、被写体によってはいい感じに周辺光量落ちを感じさせる写りになる。それをうまく表現で使えるようになると撮影が楽しくなってくる。ポートレートから静物、そしてスナップや風景までオールラウンドに活躍する1本だ。

室内や薄暮時など光量が少ないシーンでも「SIGMA 30mm F1.4 DC HSM | Art」なら安心である。絞りを開け放ち、手ブレの心配のないシャッタースピードで撮影できるからだ。ジオラマもこのように立体感あふれるボケ感で撮ることができた。

SIGMA sd Quattro」と「SIGMA 30mm F1.4 DC HSM | Art」は楽しい。軽快かつシンプルで、レンズと Foveon センサーの特徴を感じることができる組み合わせだからである。来たるべき日に備えて「Foveon 物件」を撮りまくっておこうではないか。

三井 公一

プロフィール

三井 公一
1966年神奈川県生まれ。
新聞、雑誌カメラマンを経てフリーランスフォトグラファーに。雑誌、広告、Web、ストックフォト、ムービーなどで活躍中。
iPhoneで独自の世界観を持つ写真を撮影、その作品が世界からも注目されているiPhonegrapherでもある。
2010年6月新宿epSITEで個展「iの記憶」を開催。同年10月にはスペインLa Panera Art Centerで開催された「iPhoneografia」に全世界のiPhonegrapherの中から6人のうちの1人として選ばれる。
公式サイトはhttp://www.sasurau.com/
ツイッターは@sasurau

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