シグブラ
第141回:“40mm持って夕暮れの街ブラブラ

第141回:40mm持って夕暮れの街ブラブラ

November 22, 2018

日中のロケ撮影を終え、夜の約束までブラブラと撮影をすることにした。SIGMA sd Quattro H に話題の新レンズを装着する。ズッシリと重量感と存在感があり、シネマレンズにルーツを持つそれは SIGMA 40mm F1.4 DG HSM | Art である。 APS-H フォーマットの SIGMA sd Quattro H で使用すると52mm相当となり、標準レンズ感覚になるのがいい。日が傾き始めた原宿から、目的の四ッ谷までこれ1本で撮り歩いた。

今回のブラブラは原宿駅の宮廷ホームからスタートだ。正式名称「原宿駅側部乗降場」の木製柵を SIGMA 40mm F1.4 DG HSM | Art の絞り開放で撮影。何回も重ねられた塗料の厚さがよく分かる。前後のボケもスムーズだ。

表通りから裏通りへ入る。かつて仕事を一緒にしたプロダクションを思い出し行ってみる。Foveon 物件と思われるカフェのひさしをチョイ絞りで撮りつつ向かうと、プロダクションは建物ごとなくなっていた。

足を千駄ヶ谷、国立競技場方面に向ける。墓地の下を抜けるトンネルは実にムーディー。そういえばここはよく心霊話のネタ元になるところだ。隣のレコーディングスタジオで収録すると歌に不気味な声が入っていたり、タクシーが血まみれの女性客を拾ったりと有名である。

つい最近まで何もなかった印象の国立競技場だが、2020年を目指して急ピッチで建設が進んでいる。もう外観はほとんど完成に近づき、ご覧のような感じだ。

神宮外苑で小休止。広場のベンチに座ってレンズをいろいろとチェック。しっかりとした造りの鏡筒、ロック付きのレンズフードなど実にいい感じだ。絞り開放での描写もカリカリではないシャープ感で、どことなく優しい。SIGMA sd Quattro H との相性もいいようだ。

神宮球場をかすめてから絵画館前を通る。昔はこの前の広場でよくクルマの撮影をしたものだった、と感慨に耽りながらシャッターを切る。この頃から気温が下がり始め肌寒さを感じた。

信濃町駅付近から路地に入った。谷間に下りていく途中には瀟洒な庭付きの建物が。SIGMA 40mm F1.4 DG HSM | Art を向けて絞りF2で撮影。優しく暖かい描写が気に入った。

空が暗くなってきた。どうやら日が沈んだようだ。アニメ映画に登場し「聖地巡礼」で賑わうという神社を通る。社殿の明かりが夕闇に溶け込み始めていく様が美しかった。

SIGMA 40mm F1.4 DG HSM | Art はバランスがいい。明るく画面全体で均整のとれた描写ももちろんだが、SIGMA sd Quattro H に装着した際のフィット感がいい。スローシャッターでもピタリと決まる印象がある。これはオススメだ。

谷間に沿って進み、首都高をくぐって目的地の四ッ谷に接近してきた。久しぶりに通る道、初めての路地を楽しみながらシャッターを切る。開放F1.4という明るさを活かして撮影してきたが、そろそろ ISO100 ではシンドイ明るさになってきた。感度は上げたくないのでゲームセットの時間か?

それでもなんとか粘ってブラブラと撮影し、約束の店に到着。ご覧のように今日はシグマで一番エライ人と一杯やる予定だったのだ。山木社長の先輩となるガジェットマニアの方も交えて楽しい夜となった。話題は来年の新製品やプライベートなど。来年もシグマは結構面白くなりそうですよ!

三井 公一

プロフィール

三井 公一
1966年神奈川県生まれ。
新聞、雑誌カメラマンを経てフリーランスフォトグラファーに。雑誌、広告、Web、ストックフォト、ムービーなどで活躍中。
iPhoneで独自の世界観を持つ写真を撮影、その作品が世界からも注目されているiPhonegrapherでもある。
2010年6月新宿epSITEで個展「iの記憶」を開催。同年10月にはスペインLa Panera Art Centerで開催された「iPhoneografia」に全世界のiPhonegrapherの中から6人のうちの1人として選ばれる。
公式サイトはhttp://www.sasurau.com/
ツイッターは@sasurau

シグブラフォトウォーク

シグブラフォトウォーク

シグブラフォトウォーク

シグブラフォトウォーク

シグブラフォトウォーク

シグブラフォトウォーク

シグブラフォトウォーク
Page Top