シグブラ
第131回:“カミソリマクロでスナップブラブラ

第131回:カミソリマクロでスナップブラブラ

June 27, 2018

SIGMA 70mm F2.8 DG MACRO | Art のシグマSAマウント版がついに発売された。鋭いシャープさで「カミソリマクロ」という異名を持つ、あの銘玉が Art レンズとして蘇ったのだ。新しいこのレンズのキレ味も上々で、Foveon センサーを搭載した SIGMA sd Quattro シリーズでこそ使って欲しい描写となっている。発売前にさまざまな昆虫や爬虫類、花などを撮影したが、Foveon センサーとのハーモニーは絶品であった。しかしこのレンズはマクロ撮影だけに使うのはもったいない。素直かつキレキレの描写なので、日常的に持ち出し中望遠レンズとして使うのもオススメである。そこで今回は千葉県にサッカーを撮影に行ったついでに、海沿いの公園で短時間だがスナップ撮影を楽しんでみた。陸地と海の境界線には素敵なシーンが転がっていた。

まるで真夏のような日射しの下、海沿いをブラブラと歩く。暑い。暑すぎる。昼前には雨がひとしきり降ったが午後はすっかりと止み、やや蒸し暑い空気の中を進む。向こうには東京湾アクアラインが見える。近ごろは付近にクジラが現れて話題になっているが、どこかに写っているといいのだが(笑)。

SIGMA 70mm F2.8 DG MACRO | Art はスリムで軽量だ。SIGMA sd Quattro に装着すると実にピッタリで、そのフォルムに惚れ惚れしてしまうほどである。手にとてもしっくりきて撮影しやすい。それを手に海沿いを歩きながら釣り人の様子を写しとる。

しかし梅雨明けして夏本番になってしまったかのような日射しである。思わず日陰に飛び込んで、陸地と海の境界線の光景を観察することにした。釣り人も多いが、ランナーや観光客、そして写真撮影に来ている人も意外と多い。

SIGMA 70mm F2.8 DG MACRO | Art をうまく使うには、レンズサイドにあるフォーカスリミッターを上手に使うことだ。撮影するレンジによって3つあるゾーンを設定しよう。スナップでは無限遠〜0.5mまで、マクロ撮影時には0.258〜0.5mというように。あまりの暑さにFov.クラシックブルーで空を撮影してしまった。素晴らしい色である。

海はベタ凪だ。ときおり風がそよぐが、基本的には無風に近い。羽田空港を離着陸する航空機の音が響き渡る。遠くに見える船は動いているのか止まっているのか、ここからでは判別できなかった。

SIGMA 70mm F2.8 DG MACRO | Art はマクロ撮影を堪能できるように設計されているが、ブラブラスナップでも切れ味バツグンでその描写を堪能できる。柵の立体感や、背景のボケ味と光芒、サイクリストのディテール、ロードレーサーのコンポーネントもしっかりと判別できてしまう解像感には舌を巻く。

海との境界線では少年たちが上半身裸で東京湾を見つめていた。海には大型の貨物船が浮かぶ。夏はまだまだと思っていたが、もう6月も終わりに近く、2018年も半分が経過しようとしていることに気付いた。

SIGMA 70mm F2.8 DG MACRO | Art を SIGMA sd Quttro に装着し、短時間だったが陸地と海の境界線でブラブラスナップを楽しんだ。携行性、描写、そしてルックスも抜群で、被写体との距離感もほどよく日常的に使い勝手のあるレンズだと確信した。マクロ撮影は当然のこと、ブツ撮りやテーブルフォト、そしてポートレートや風景撮影にとオールマイティーに活躍してくれそうだ。この夏はこの「新カミソリマクロ」といろいろなところをブラブラしたいと思う。


三井 公一

プロフィール

三井 公一
1966年神奈川県生まれ。
新聞、雑誌カメラマンを経てフリーランスフォトグラファーに。雑誌、広告、Web、ストックフォト、ムービーなどで活躍中。
iPhoneで独自の世界観を持つ写真を撮影、その作品が世界からも注目されているiPhonegrapherでもある。
2010年6月新宿epSITEで個展「iの記憶」を開催。同年10月にはスペインLa Panera Art Centerで開催された「iPhoneografia」に全世界のiPhonegrapherの中から6人のうちの1人として選ばれる。
公式サイトはhttp://www.sasurau.com/
ツイッターは@sasurau

シグブラフォトウォーク

シグブラフォトウォーク

シグブラフォトウォーク

シグブラフォトウォーク

シグブラフォトウォーク
Page Top