シグブラ
第112回:夏の終わりに高山ブラブラ

第112回:夏の終わりに高山ブラブラ

September 13, 2017

安宿から外に出ると小雨が降っていた。駅までのまだ暗い道のりを濡れながら歩く。開いたばかりの店で駅そばを食べてから駅構内へ。ホームに上がると乗るべき列車が待っていた。入線してすぐだったようで車内はまだガラガラである。ボックスシートに身を沈めて再び目を瞑る。光を感じて目を覚ますと、車窓には渓谷が拡がっていた。どうやら雨は上がったらしい。乗り換えを済まして目的地・高山に着いたときには夏の日射しが戻ってきていた。高山に来たのは久しぶりである。大きくキレイな駅舎や整備された通りなどに驚いた。また観光客の多さにもだ。大きなバックパックを背負った外国人と、ローラーケースを引っ張る日本人観光客のコントラストが面白い。装備は前回と同じで、カメラは SIGMA sd Quattro H。レンズは SIGMA 18-35mm F1.8 DC HSM|Art と SIGMA 50-100mm F1.8 DC HSM | Art、 SIGMA 135mm F1.8 DG HSM|Art だ。広角から標準域ズーム、中望遠から望遠域ズーム、そして望遠プライムレンズととても使いやすい構成だ。ブラブラ旅にはこの組み合わせを推奨したい。使用するカメラと好みに応じて、広角側やプライムレンズを変更するのがいいだろう。今回は混雑する高山を SIGMA 50-100mm F1.8 DC HSM | Art、 SIGMA 135mm F1.8 DG HSM|Art の2本を使って切り取った。

混雑する駅前を抜けて宮川に出る。橋の上は風が抜けるので涼しくて気持ちがいい。SIGMA 50-100mm F1.8 DC HSM | Art で宮川と民家を切り取った。

川面まで下りてみた。ひんやり度が増して実に快適だ。バックパックを下ろして撮影していると、ボクを見つけた観光客が同じように水面まで下りてきた。通りは腰を落ち着けられる場所が少ないので、皆さんしばしここでまったりモードのようだ。

朝市に足を延ばす。宮川沿いに様々な露店が軒を連ねるこの市は高山の名物である。食べ物から工芸品まで、並べられているものを見ていると飽きない。SIGMA 50-100mm F1.8 DC HSM | Art で前ボケが大きくなるようにしてシャッターを切った。

古い街並みエリアはまるで原宿の竹下通りのような混み具合で、買い食いをする人たちの列がいたるところで発生していた。人気の店に行列する日本人たちと、それには目もくれず街並みや建物をじっくりと見ていく外国人観光客。観光というか旅について考えさせられるシーンだった。その一帯を撮って回ったが、人混みに疲れて再び宮川に出た。

キッチリと予定を組んで時間どおりに観光するのも効率がいいだろうが、ブラブラと気の向くまま歩いて写真を撮る旅が自分は好きだ。時にはしっかりと下調べをして行かなければならない場所もあるが、そんなことは滅多にない(笑)。

昔は事前に情報を仕入れて予定を入念に立てないと旅は難しかったが、iPhone がある現在はそんなこともなくなった。リアルタイムに、臨機応変に、ダイナミックに移動が可能だ。もちろん登山などアウトドアスポーツの場合は入念な計画と観天望気が必要になる。

自分の勘を信じてカメラを片手にブラブラと歩く。気になった道に歩を進め、光がある方向へ進む。そしてシャッターを切るのだ。もし道に迷ったら Google Map を見ればいい。電波の届く人里なら問題なく元の場所に戻れるだろう。旅は一期一会がいい。

なんてことを考えながらブラブラしていると、再び空が暗くなってきた。ひと雨来そうである。そろそろ移動する頃合いだ。次回はもう少し人の少ない時期に訪れよう、と思いつつ高山をあとにすることにした。


三井 公一

プロフィール

三井 公一
1966年神奈川県生まれ。
新聞、雑誌カメラマンを経てフリーランスフォトグラファーに。雑誌、広告、Web、ストックフォト、ムービーなどで活躍中。
iPhoneで独自の世界観を持つ写真を撮影、その作品が世界からも注目されているiPhonegrapherでもある。
2010年6月新宿epSITEで個展「iの記憶」を開催。同年10月にはスペインLa Panera Art Centerで開催された「iPhoneografia」に全世界のiPhonegrapherの中から6人のうちの1人として選ばれる。
公式サイトはhttp://www.sasurau.com/
ツイッターは@sasurau

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