シグブラ
第103回:快晴の紀伊半島ブラブラ

快晴の紀伊半島ブラブラ

April 26, 2017

朝4時すぎに起床。セットしたアラームが鳴る前にいつもどおり目が覚めた。前日は新しいSIGMA 135mm F1.8 DG HSM | Artで伊勢神宮を撮影したあと、近鉄で松阪に移動し投宿。夜は格安で松阪牛を食べられる店を発見し舌鼓を打った。今日は使用期限が迫った青春18きっぷで紀伊半島をブラブラする予定だ。

駅に着くと目的の列車が入線していた。空はまだ明け始めたばかり。SIGMA sd Quattroで新宮までお世話になる車両を撮影し、まだ人もまばらな車内に乗り込んだ。ロングシートに身を沈め、定刻通りに動き出した列車から暗い街を眺める。

乗り換えの新宮で街を散策したのち再び列車の人となる。紀伊勝浦で下車し、那智の滝行きバスを待つ間、駅近くの喫茶店でモーニングを食べる。ここも大勢の外国人観光客で溢れていた。小さいが活気のあるアーケードが印象的な街を離れ、バスに揺られたあとは熊野古道をハイクアップ。石畳は不規則かつ段差が大きいので、機材満載のバックパックを背負っているとなかなかの運動である。

熊野那智大社から下界を見下ろす。風がややあるもののスッキリと空は晴れ渡り、とても気持ちがいい天気だ。遠くに熊野灘が確認できる。SIGMA 12-24mm F4 DG HSM | Artで門前の街をフレームに収めた。

のんびりと境内をブラブラと散策。桜もちょうど咲き始め、春が確実にやってきたことを感じた。背景の那智原始林にも桜が見える。

歩を進めると那智の滝が目に飛び込んできた。滝を展望できるところに立つ灯籠にフォーカスしてチョイ絞りでシャッターを切る。SIGMA 135mm F1.8 DG HSM | Artの緻密な描写と遠近感の圧縮が堪らない。

このSIGMA 135mm F1.8 DG HSM | Artのキレ味は本当に素晴らしい。発売されてから撮影に使わないことがないくらい多用している。SIGMA sd Quattro、SIGMA sd Quattro Hはもちろんフルサイズ機でもだ。滝直下にある飛瀧神社へと進む。賽銭を撮影したがそのシャープさには舌を巻く。

この旅ではSIGMA sd Quattro2台とレンズを4本持参した。SIGMA 12-24mm F4 DG HSM | Art、SIGMA 18-35mm F1.8 DG HSM | Art、SIGMA 50-100mm F1.8 DG HSM | Art、そしてSIGMA 135mm F1.8 DG HSM | Artである。この組み合わせは超広角から望遠域までほぼカバーでき、どのレンズも明るくキレも鋭い描写なので満足のいく撮影ができた。これに登場したばかりのSIGMA 100-400mm F5-6.3 DG OS HSM | Contemporaryが加わればより幅広い表現が可能になるだろう。滝壺から見上げる那智の滝は実に壮観で、4本のレンズを駆使して撮影を楽しんだ。

カラッとした気候なので滝から風に乗ってくる飛沫が心地よい。そのほとばしる様子をSIGMA 135mm F1.8 DG HSM | Artで切り取る。舞い散る水の粒ひとつひとつが克明に記録できた。このレンズ、本当に気に入った。撮るものが全てFoveon物件になってしまう気がするほどだ。

神々しい滝を全身で味わったあとは再び列車上の人となった。本州最南端の串本で下車して、海沿いをブラブラと橋杭岩へ。存在感抜群の奇岩を日没まで撮影した。翌日は潮岬と日本とトルコ友好のきっかけとなったエルトゥールル号遭難事件の現場を訪れる予定だ。奥深い紀伊半島をもっとブラブラ撮影したいなあと思いながら宿へと歩き始めた。春の青春18きっぷシーズンももう終わりである。

三井 公一

プロフィール

三井 公一
1966年神奈川県生まれ。
新聞、雑誌カメラマンを経てフリーランスフォトグラファーに。雑誌、広告、Web、ストックフォト、ムービーなどで活躍中。
iPhoneで独自の世界観を持つ写真を撮影、その作品が世界からも注目されているiPhonegrapherでもある。
2010年6月新宿epSITEで個展「iの記憶」を開催。同年10月にはスペインLa Panera Art Centerで開催された「iPhoneografia」に全世界のiPhonegrapherの中から6人のうちの1人として選ばれる。
公式サイトはhttp://www.sasurau.com/
ツイッターは@sasurau

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