シグブラ
第48回:スノーシューで樹氷の中ブラブラ

スノーシューで樹氷の中ブラブラ

January 16, 2015

三連休最終日は、仲間とスノーシューを持って真っ白な北八ヶ岳へ出かけてきた。標高2400メートルを越えるエリアはマイナス15℃前後というもあり、クリアで清々しい絶景を楽しむことができた。この日はずっと晴天に恵まれ、絶好の雪山ブラブラ日和だった。

ロープウェイを降りスノーシューを装着する。トレッキングポールも延ばして、真っ白い雪原を歩き出した。ソフトでシルキーな雪がサクサクと音を立てる。風もなく穏やかな中、広場を抜けて樹林帯へ進む。仲間はスノーシュー初体験なので歩き方がぎこちなく、ヨロヨロと歩を進めている。ここは第1回シグブラで訪れたエリアなのだが、スノーシューのデビューにはもってこいなのである。

いくつかのアップダウンを越えて山小屋に到着する頃には、仲間たちの歩き方も様になってきた。みんな蒼い空と白い雪のコントラストに感動しているようで、写真を撮りまくっているのが微笑ましい。

小屋を過ぎ、峠から山登りの開始だ。分岐するやいなや、雪の重みで倒れた木々の下を、匍匐前進で通り抜けるというイベントが幾つも待ち構えていた。四つん這いになって、背中のザックが木に引っかからないように冷たい雪の上を這って進む。そんな関門をクリアすると、トレースは徐々にS字を描くようになり、急角度になっていった。稜線直下ではなかなかの斜度で登るのに難儀した。明るい稜線を見上げると、別パーティーの先行者が喘ぎながら登り切るところだった。

登り切ったところからの展望はまさに絶景!ブルーとホワイトの世界をしばし堪能する。予想された風も微弱だったので、仲間とここでランチをしながら撮影したり景色を楽しんだり。

山頂の木々には通称「エビのしっぽ」が。雪が風によって付着して風上側に成長したものだ。これが大きくなってくるといわゆる樹氷になる。

さて絶景を見ながら休んだので、少し余裕を持って降りはじめることにしよう。気がつくと足元には山頂の道標が埋まっていた。これが完全に姿を現す夏場にもまた訪れたいものだ。

先ほどの急斜面をズリズリと降り、再び匍匐前進で木々を潜って峠に戻った。雪原を仲間と撮り歩きながらロープウェイ駅を目指す。傾き始めた太陽が、日中と違った風景を演出してくれた。

斜光が眩しい。標高が高く空気が澄んでいるので全てが美しく見える。

夕方近くなったので時折突風が吹くようになってきた。LVF-01を装着したdp1 Quattroならば気にせずにファインダーをのぞきながら撮影できるのがいい。

ロープウェイ駅までもう少しというところで雪遊び。最終の便まで時間があるので急斜面でスノーシューの練習を繰り返す仲間を撮影した。この冬は雪が多いので、まだまだいろいろなところでスノーシューを楽しめそうだ。次回はどこの雪山をブラブラしようか?と仲間と相談しながら帰路についた。

三井 公一

プロフィール

三井 公一
1966年神奈川県生まれ。
新聞、雑誌カメラマンを経てフリーランスフォトグラファーに。雑誌、広告、Web、ストックフォト、ムービーなどで活躍中。
iPhoneで独自の世界観を持つ写真を撮影、その作品が世界からも注目されているiPhonegrapherでもある。
2010年6月新宿epSITEで個展「iの記憶」を開催。同年10月にはスペインLa Panera Art Centerで開催された「iPhoneografia」に全世界のiPhonegrapherの中から6人のうちの1人として選ばれる。
公式サイトはhttp://www.sasurau.com/
ツイッターは@sasurau

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