SIGMA DP Photo Gallery

SIGMA DP フォトギャラリー | 塩澤 一洋

SIGMA DP2 Merrillの素晴らしさ

あのSIGMA SD1の画質を手の中に。

SIGMA DP2 Merrillでその念願が叶った。SIGMA SD1を使い始めて以来、その超高画質を日常的に使いたいと思っていたのだ。SIGMA DPシリーズのコンパクトなボディーでSD1の画質が実現する。考えただけでも興奮するカメラである。なにしろ中判カメラに匹敵する高画質が手のひらに乗るカメラで撮れる。その一点において、DP2 Merrillは十二分に素晴らしい。実際、DP2 Merrillを使い始めて以来、「撮影」を目的として出かけるときはSD1を持ち、それ以外の日常にはDP2 Merrillで行く、という使い分けが確立した。

その超高画質の源泉は、センサーとレンズにある。3層構造で光の三原色すべてを余すところなく取得するセンサーと、そこに光を導く優秀なレンズの名コンビが、高精細で立体的な描写を生み出していることは明らか。でも、それらについてはシグマのサイトに詳細な説明がある。ここではそれ以外の要素について書こう。

高精細な描写を得るために最も重要なのは、カメラをブラさずに撮影することだ。ちょっとでもブレてしまうと、それがそのまま写って、メリハリのない写真になってしまう。そこで一般的には「三脚が必須」と唱えられるのだが、せっかくコンパクトなDP2 Merrillを三脚に据えてしまうと、機動性が減殺されてしまい、もったいない。

そこでストラップを使う。DP2 Merrillに付属している両吊りストラップをボディーに取り付け、カメラを前に押し出すようにして首から掛けたストラップをピーンと張って撮影するのだ。シャッターボタンはできる限りそぉっと押し、撮影終了後まで押しっぱなしにする。これでブレを抑制することができる。

なぜか。
世の中の「一眼レフ」に使われている「フォーカルプレーンシャッター」は撮影時に必ず振動が生じる。縦にストンと落ちる動きをするからだ。また一眼レフにはミラーショックもある。一方、DP2 Merrillにはミラーがないし、そのシャッターに使われている「レンズシャッター」は円周状に動くので、撮影時の振動がほぼゼロ。だからきちんと構えることさえできればブレない。手持ちで低速シャッターを切っても(自分がぶらさない限り)ブレないのだ。おかげでくっきりした写真をより簡単に撮影できる。DP2 Merrillはブレにくいのである。

次にAF。
DP2 Merrillの「フォーカスフレーム」は、「大」「通常」「ピンポイント」の3つのサイズが選べる(マニュアル50ページ参照)。このうち「ピンポイント」は非常に小さい。小さいから狙った位置に確実にピントを合わせることができる。下の写真でも多くはこの「ピンポイント」を使っている。

そして意外と被写体に近寄れるのも素晴らしい。
カタログ上、DP2 Merrillの撮影距離は「28cm~無限遠」、クローズアップレンズAML-2をつけた場合の撮影距離は「19~32cm」と表記されている。しかし私が定規をあてがって、レンズ前面から被写体までの距離(ワーキングディスタンス)を実測してみたところ、通常撮影では20cmまで被写体に寄ることができたし、クローズアップレンズAML-2をつけた場合は11.5~28cmの範囲で撮影できた。

カタログ表記がいずれも実測値より長いのは、「センサー面から被写体までの距離」が記載されているからである。これは一眼レフで一般的な表記方法だ。一方、コンパクトカメラの場合はたいがい、レンズ先端から被写体までの距離が「最短撮影距離」として記載されている。だからそれを念頭にDP2 Merrillのカタログ値を一見すると最短撮影距離が長い(被写体に寄りにくい)ように感じるかもしれないが、実際は上記のように、結構寄れるのだ。DP2 Merrillは「一眼レフ基準」で見てほしい、というシグマの意向がここに現れているのだろうし、実際、世の中の一般的な一眼レフよりも遥かに高画質なのだから、その考え方もうなずける。

なお私は、できるだけ被写体に寄りたい場合、MFモードにして、最も近接撮影(28cm)にセットし、中央の「OKボタン」を押して背面モニターを拡大表示にした状態で、カメラを前後させながら背面モニターを目視してピントを合わせている。目視でピントを合わせられるのも、「一眼レフ基準」のカメラと呼べる重要な要素だから、その点においてもDP2 Merrillはすばらしいのだ。

最後に、秀逸なレンズフードLH2-01について。
フードの傘の内側にもう一枚バリヤーがある。不意にレンズを指で触ってしまいにくい形状だ。実際、DP2 Merrillを使い始めて以来、既に何度もレンズを触りそうになったが、このレンズフードによって指の侵入が阻まれ、指紋の付着が回避されている。レンズフードは不要な光を遮って画質を低下させないためにあるが、DP2 Merrillのフードはその本来の機能だけでなく、レンズを物理的にも守ってくれる頼もしいアイテムなのだ。

おまけに、私の現像パラメーターを公開しよう。
RAWで撮影してSIGMA Photo Pro 5で現像する際、現像パラメーターはすべて一定。「露出」を「+0.1」、「ハイライト」を「+0.3」、「X3F フィルライト」を「+0.3」、である。撮影枚数が多いので、一枚一枚微調整をするより、一括で現像してしまう方が効率的だからだ。

この素晴らしきDP2 Merrillを世に送り出してくださったシグマのみなさんに、心から感謝申し上げます。
どうもありがとうございます!!

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    MFモードにして背面モニターを目視しながら、雌しべの先端と花びらの輪郭にピントを合わせて撮影した。鮮やかなピンクの陰影と花びらの表情を忠実に映し出すDP2 Merrillの底力に感嘆。

    Photo Property Details

    カメラ:
    SIGMA DP2 Merrill
    露出モード:
    A-絞り優先オート
    ISO感度:
    100
    ホワイトバランス:
    晴れ
    シャッター速度:
    1/1250秒
    絞り値:
    F3.5
    焦点距離:
    30 mm
  • thumbnail

    蝶が舞い、タンポポにとまった直後を捉えた。落ち着いてAFで厳密にピントを合わせる。ディテイルまでくっきり写るDP2 Merrillだから、緑の絨毯に黄と白の輝きが浮き上がる。美しい。

    Photo Property Details

    カメラ:
    SIGMA DP2 Merrill
    露出モード:
    A-絞り優先オート
    ISO感度:
    100
    ホワイトバランス:
    晴れ
    シャッター速度:
    1/1000秒
    絞り値:
    F2.8
    焦点距離:
    30 mm
  • thumbnail

    小川のほとりに数株の群生を見つけた。全体を撮影したあと1本に注目。DP2 Merrillを携えていると、「美人」のポートレイトを撮りたくなるのだ。

    Photo Property Details

    カメラ:
    SIGMA DP2 Merrill
    露出モード:
    A-絞り優先オート
    ISO感度:
    100
    ホワイトバランス:
    晴れ
    シャッター速度:
    1/800秒
    絞り値:
    F4.0
    焦点距離:
    30 mm
  • thumbnail

    苔むす石が朝日に照らされて、川面に映える。あ、トンボだ。そぉっと近づき静かにシャッターを切る。ほぼ無音で撮影できるDP2 Merrillがありがたい。

    Photo Property Details

    カメラ:
    SIGMA DP2 Merrill
    露出モード:
    P-プログラムオート
    ISO感度:
    100
    ホワイトバランス:
    晴れ
    シャッター速度:
    1/320秒
    絞り値:
    F6.3
    焦点距離:
    30 mm
  • thumbnail

    谷に続く道を進むと、絵に描いたような光景がひらけていた。射し込む陽光が葉にはじけてキラキラ。DP2 Merrillのポテンシャルでそのまぶしさまで写し取れる。

    Photo Property Details

    カメラ:
    SIGMA DP2 Merrill
    露出モード:
    A-絞り優先オート
    ISO感度:
    100
    ホワイトバランス:
    晴れ
    シャッター速度:
    1/200秒
    絞り値:
    F3.2
    焦点距離:
    30 mm
  • thumbnail

    もしこの状況で滝の暗部に露出を合わせると空が白く飛ぶ。カメラを空に向け、青空が青く写るよう低めの露出を取得して撮影するのが私の流儀。それでも暗部はきちんと描写される懐の深さこそ、DP2 Merrillが持つセンサーの高いポテンシャルだ。

    Photo Property Details

    カメラ:
    SIGMA DP2 Merrill
    露出モード:
    P-プログラムオート
    ISO感度:
    100
    ホワイトバランス:
    晴れ
    シャッター速度:
    1/320秒
    絞り値:
    F7.1
    焦点距離:
    30 mm
  • thumbnail

    写真は逆光が美しい。凛としたひまわりの勇姿を完全な逆光で写す。DP2 Merrillの高性能レンズとセンサーが、光の透き通る花びらの透明感を鮮明に描写する。

    Photo Property Details

    カメラ:
    SIGMA DP2 Merrill
    露出モード:
    P-プログラムオート
    ISO感度:
    100
    ホワイトバランス:
    晴れ
    シャッター速度:
    1/320秒
    絞り値:
    F8.0
    焦点距離:
    30 mm
  • thumbnail

    山道を歩きながら見上げると、崖の上の方にヤマユリが顔を出していた。結構距離があるのでできるだけ近づきたいため、DP2 Merrillを片手で持ち、腕をいっぱいに伸ばして撮影。それでもブレずにきちんと撮れる。このカメラのブレにくさは折り紙付きである。

    Photo Property Details

    カメラ:
    SIGMA DP2 Merrill
    露出モード:
    A-絞り優先オート
    ISO感度:
    100
    ホワイトバランス:
    晴れ
    シャッター速度:
    1/800秒
    絞り値:
    F4.0
    焦点距離:
    30 mm
  • thumbnail

    MFモードにし、背面モニターを目視しながらカメラを前後させ、花粉にピントが合う位置で撮影した。オレンジの濃淡と発色が織りなす立体感が迫ってくる。

    Photo Property Details

    カメラ:
    SIGMA DP2 Merrill
    露出モード:
    A-絞り優先オート
    ISO感度:
    100
    ホワイトバランス:
    晴れ
    シャッター速度:
    1/800秒
    絞り値:
    F4.0
    焦点距離:
    30 mm
  • thumbnail

    群馬県の山あいで沢に降りる道すがら、岩肌の陰影の美しさにDP2 Merrillを向けた。現像した写真を観察すると、岩肌の一層一層、草木の一枚一枚。すべて明確に描写され、その精密さに圧倒される。

    Photo Property Details

    カメラ:
    SIGMA DP2 Merrill
    露出モード:
    A-絞り優先オート
    ISO感度:
    100
    ホワイトバランス:
    晴れ
    シャッター速度:
    1/500秒
    絞り値:
    F2.8
    焦点距離:
    30 mm
  • thumbnail

    水の流れを写し取りたくて、f16まで絞り、1/50秒のシャッタースピードで手持ち撮影。岩をなめる水の感触とスピード感がリアルに伝わってくる。

    Photo Property Details

    カメラ:
    SIGMA DP2 Merrill
    露出モード:
    A-絞り優先オート
    ISO感度:
    100
    ホワイトバランス:
    晴れ
    シャッター速度:
    1/50秒
    絞り値:
    F16.0
    焦点距離:
    30 mm
  • thumbnail

    とある美術大学の学園祭に行った。さまざまな作品に混じって、創作途中の作品のそばに置かれた段ボールの切れ端が、リキテクスのパレットに使われているのを見つけた。暗かったのでISO400であるが、リキテクスの発色と立体感が存分に伝わってくる。

    Photo Property Details

    カメラ:
    SIGMA DP2 Merrill
    露出モード:
    A-絞り優先オート
    ISO感度:
    400
    ホワイトバランス:
    晴れ
    シャッター速度:
    1/50秒
    絞り値:
    F2.8
    焦点距離:
    30 mm
  • thumbnail

    夜の東京駅を近くのビルから窓越しに写す。ISO400でシャッタースピードは1/20秒だが、いつものように手持ち撮影。窓の反射が映り込まないように反対の手でDP2 Merrillを覆うようにしている。

    Photo Property Details

    カメラ:
    SIGMA DP2 Merrill
    露出モード:
    P-プログラムオート
    ISO感度:
    400
    ホワイトバランス:
    晴れ
    シャッター速度:
    1/20秒
    絞り値:
    F2.8
    焦点距離:
    30 mm
  • thumbnail

    東京スカイツリーの全貌を捉えられる距離にあるビルに昇らせていただき、真横から撮影した。構造体の美しさが手に取るようにわかる。カラーモードを「FOV Classic Blue」にして現像した。

    Photo Property Details

    カメラ:
    SIGMA DP2 Merrill
    露出モード:
    P-プログラムオート
    ISO感度:
    100
    ホワイトバランス:
    晴れ
    シャッター速度:
    1/400秒
    絞り値:
    F8.0
    焦点距離:
    30 mm
  • thumbnail

    その夜、スカイツリーのライトアップは「雅」だった。麓の街に目を移すと、東京の夜景が一望できる。ISO100で0.3秒の露光を手持ちで撮影するため、DP2 Merrillを柵に押し付けた。なんとかほぼブレずに撮ることができた。遠くに東京タワーも見える。

    Photo Property Details

    カメラ:
    SIGMA DP2 Merrill
    露出モード:
    P-プログラムオート
    ISO感度:
    100
    ホワイトバランス:
    晴れ
    シャッター速度:
    0.3秒
    絞り値:
    F2.8
    焦点距離:
    30 mm
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