シグブラ
第42回:朝の桑港ブラブラ

朝の桑港ブラブラ

October 15, 2014

無事にApple Special Eventの撮影が終わり、早くも帰る日の朝となった。弾丸ツアーなのでサンフランシスコ滞在は正味48時間くらいであろうか。昨晩は撮影した写真をFTPした後、時差ボケで変な時間に寝てしまったので、この日は夜明け前から起きて活動開始である。空港までのピックアップが来るまで、SIGMA dp2 Quattroを肩から提げてUnion Square周辺をブラブラ撮影することにした。

海外に行って思うのはどこも「朝が早い」ということだ。明るくなる頃にはすでにオフィスに出社している人もいるし、大きな街だとたいてい朝6時頃からカフェや朝ご飯が食べられる店が開いている。そしてなぜか皆いきいきして輝いて見えるのだ。

そんなことを思いながら朝ご飯を食べる店を探す。観光地だけあって特に店が多いが、どこも朝食を食べる人で賑わっていた。グー、と歩き回りながらお腹が鳴った。

フレッシュジュースとパンケーキ、そしてコーヒーでお腹を満たした後は、ようやく明るくなり始めてきた街をブラブラと撮り歩く。とあるホテルの前には迎えのリモが。ピカピカに磨き上げられたボディは一日のスタートにふさわしい。

ちょっと先のカフェではサンフランシスコ市警の白バイがドンと停まっていた。店をのぞき込むと警官がおいしそうにコーヒーを飲んでいる。昔見た映画「ダーティーハリー」を思い出す。

太陽の日射しがビルの間から通りにも届くようになってきた。光と影の織りなすコントラストが美しい。明るくなるにつれて街に人が急激に増えてきた。

慌ただしくオフィスに向かうビジネスマンと、ゆったりと朝から観光を楽しむツーリストの対比が面白い。東京も旅行者の視点で見るとこういう感じなのだろうか、と考えた。

マーケット通りのApple Store近くでは大規模な道路工事中だった。ニューヨークやロサンゼルスなど、どこに行ってもしょっちゅう工事中の印象があるが、そういえば東京も年がら年中どこかしらで工事をやっている。大都市は新陳代謝をして日々生まれ変わっていくものなのだろう。

街が完全に目を覚まし、人もクルマも自転車も通りを行き交うようになってきた。観光客に大人気のケーブルカーもそろそろ待ち列ができはじめる頃だ。iPhoneで時間を確認すると、そろそろ空港へ向かう時間のようだ。名残惜しいが戻ることにしよう。次回ここをブラブラできるのはいつの日のことだろうか、と思いながら。

三井 公一

プロフィール

三井 公一
1966年神奈川県生まれ。
新聞、雑誌カメラマンを経てフリーランスフォトグラファーに。雑誌、広告、Web、ストックフォト、ムービーなどで活躍中。
iPhoneで独自の世界観を持つ写真を撮影、その作品が世界からも注目されているiPhonegrapherでもある。
2010年6月新宿epSITEで個展「iの記憶」を開催。同年10月にはスペインLa Panera Art Centerで開催された「iPhoneografia」に全世界のiPhonegrapherの中から6人のうちの1人として選ばれる。
公式サイトはhttp://www.sasurau.com/
ツイッターは@sasurau

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