シグブラ
第37回:岩礁のみちブラブラ

岩礁のみちブラブラ

July 30, 2014

青春18きっぷを購入し「この週末はどこを巡ろうか」と思っていたところ、とあるカメラ雑誌から「シグブラに同行したい」との知らせが。そこで急遽予定を日帰りで夏っぽいブラブラルートに変更した。夏といえば海、海といえばまたまた三浦半島なのである。

編集者、同行写真家と京浜急行・三浦海岸駅を降りると、そこはもう夏一色であった。駅前はカラフルな浮き輪やビーチボール、麦わら帽子を売る店で賑わっている。つい先週来たときは静かな駅前だったのだが、梅雨が明けていよいよ夏本番といったところなのだろう。これから3名で城ヶ島までの「岩礁のみち」を辿るのだ。

駅前からバスに揺られ、丘の天辺にあるバス停で下車する。緑の畑越しに青い海が遠くに見えた。広々とした開放感は三浦半島ならではだ。海に続く農道を下っていくと、いつものスイカ売り露店から「ちょっと食べて行きなよ」と声がかかる。お言葉に甘えて、黄色いスイカと赤いスイカを頂く。「美味い!」と思わず声に出してしまうほどの瑞々しさと甘さだ。いろいろと撮影をさせてもらって「また来ます」と海に向かう。

道端にはなぜかアメリカンなスクールバスがドンと停まっていた。何かのロケだろうか。どうやらクルマの主は先ほどのスイカを買いに行っている模様。青空にバスが映える。

小さな海水浴場先から岩礁地帯に入る。ここからは磯、浜、漁港が繰り返し現れる、風光明媚で歩き甲斐がある素晴らしいルートが始まる。小さいが誰もいない浜辺は自分だけのプライベートビーチのように感じてしまうほどだ。ただ潮が満ちてきたり、波が高いときは海に浸かって歩くこともあるので、この時期に踏破するのが気持ちいい。早速、同行者は波の洗礼を受けてビショビショになっていた。

幾つもの荒磯を越え、久しぶりに舗装道路を歩く。小学校脇の小さな商店で小休止だ。日影で水分をしっかりと補給する。海沿いは遮るものがないため直射日光がもの凄い。しかし海風が爽やかなので意外と涼しい。そのせいで水分を摂るのを怠りがちになってしまうのだ。夏場のフォトウォークはのんびり行くのが肝心である。堤防上の親子が、怪しい3人組を怪訝そうに見つめながら通り過ぎていく。

たっぷりと休憩した後は再び岩礁のみちへ。潮だまりの生き物を見たり、遠くを行き交う大型船を眺めながら歩く。断崖の下を通り到達した浜辺は、小さいながら実に美しかった。その浜辺で陽気なカップルを撮影させてもらいつつ、今日のブラブラはいよいよ終盤を迎える。

奇岩が続く磯はどこを眺めていても飽きが来ない。様々なフォルムの岩は荒々しいがどれも絵になる。その僅かな窪みに残った潮だまりで蟹のダンスが始まった。日没が近いようだ。

城ヶ島が大きく見えてくるとそろそろこのコースもフィニッシュだ。盗人狩という断崖を通り、風力発電の風車を過ぎるととっぷりと日が暮れた。今日も充実したブラブラができた。取材で同行の二人はかなり疲労したようだったが、岩礁のみちを無事クリアした。最後は三崎港まで歩き、3人でマグロを楽しみつつ「次は18きっぷでブラブラかな」と思ったのであった。

三井 公一

プロフィール

三井 公一
1966年神奈川県生まれ。
新聞、雑誌カメラマンを経てフリーランスフォトグラファーに。雑誌、広告、Web、ストックフォト、ムービーなどで活躍中。
iPhoneで独自の世界観を持つ写真を撮影、その作品が世界からも注目されているiPhonegrapherでもある。
2010年6月新宿epSITEで個展「iの記憶」を開催。同年10月にはスペインLa Panera Art Centerで開催された「iPhoneografia」に全世界のiPhonegrapherの中から6人のうちの1人として選ばれる。
公式サイトはhttp://www.sasurau.com/
ツイッターは@sasurau

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