Photographers' eyes.

ワールドカップ B面

ワールドカップの楽しみ方は人それぞれだ。スタジアムに行かなくたっていい。
ブラジル各地で熱戦が繰り広げられた32日間を、僕はリオデジャネイロのスラム街で過ごした。人々は熱狂し、時には落胆し、笑い、叫び、踊る。
そこにはもう一つのワールドカップが確実に存在していた。わき上がる衝動のままに撮りつづけた32日間の記録。

安川啓太

1977年、東京生まれ。1999年からの2年にわたるユーラシア大陸横断の旅のなかで、自らの表現方法としての写真に魅せられる。2001〜2009年、ロンドン在住。2003、London College of Communication 卒。現在は日本を拠点に国内外のメディア・雑誌・広告などの撮影と平行し、写真家としての作家活動を行う。2014年、キヤノンギャラリーにて初の個展『Cranespotting』を開催。受賞歴に LPA Documentary Award、Best Urban Landscape、IPA、PX3、LICC その他。
www.keitayasukawa.com
facebook.com/keita.yasukawa.1

Back Story バックストーリー シグマのアイコン「50mm F1.4」が、Artラインから誕生するまで

バックストーリー

シグマのアイコン「50mm F1.4」が、Artラインから誕生するまで

初めてレンズメーカーとして「50mm F1.4」をリリース

2008年、シグマは50mm F1.4 EX DG HSMを発売しました。「50mm F1.4」といえば、どのカメラメーカーも欠かさずラインアップする定番中の定番であり、作り手のこだわりや持ち味を感じられる「スタンダード」なレンズです。そのためか、当時の市場にはカメラメーカー製の製品しか存在せず、交換レンズメーカーは着手しない、あるいはするべきではないものとされていました。

「写真表現にとってレンズは最も大切な要素である」というシグマの基本思想に従って、また総合光学機器メーカーとして確かなシステムを築くために不可避の選択として、シグマはレンズメーカーとして初めて「50mm F1.4」を手がけることに決めたのです。

どこにもない最高性能の「50mm F1.4」をつくる

定番レンズとはいえ、当時はまだデジタルカメラ専用の「50mm F1.4」は他社のどこからも出されていませんでした。初の交換レンズメーカーとしてだけでなく、初のデジタルカメラ専用開発のレンズとして眼の肥えた愛好家を唸らせるような最高の光学性能を実現しよう。これが、シグマの掲げたコンセプトでした。

古典物理の最たる光学の世界では、レンズの画質とサイズは常にトレード・オフの関係にあります。「最高の光学性能」実現のために、大きさよりも画質重視というコンセプトのもとで絞り開放から十分な周辺光量を確保し、安定した描写性能を得るべく前群レンズを大口径化、グラスモールド非球面レンズを採用するなど、思い切った設計から生まれたのが50mm F1.4 EX DG HSMでした。

果敢に切り拓いた「最高性能の50mm F1.4」

大きく、重く、しかも高い。それまでの「50mm F1.4」の常識のどれにも当てはまらない50mm F1.4 EX DG HSMには、発表当初、多くの批判や疑問が寄せられました。しかし発売と同時に、その圧倒的な光学性能に対して国内外から「シグマの印象を変える出色の出来」「価値あるチャレンジ」との評価をいただくこととなりました。
明確なコンセプトとハイレベルな設計・製造に支えられた質の高い製品の実現。本質的な価値のある「もの・こと」を、前例や常識にとらわれず提案し、挑戦する姿勢。こうして50mm F1.4 EX DG HSMで切り拓いた「最高性能の50mm F1.4」は、シグマのアイコン的存在となったのです。

シグマのアイコンを、Artラインのコンセプトで新たに

シグマは2012年から、明確なコンセプトと高度な設計・製造・検査によるレンズラインのフルリニューアルをスタートしています。その第一号としてリリースした35mm F1.4 DG HSMは、圧倒的な光学性能の実現と芸術的表現の追求を同時に叶えるArtラインのフラッグシップ。超高画素時代にふさわしい新・定番の大口径単焦点レンズの決定版として設計され、世界中のシビアな写真愛好家やジャーナリストの方々から高い評価をいただき、ベストセラーとなっています。

シグマの新しいプロダクション・コンセプト「Artライン」のもとで正常進化を遂げた「最高性能の50mm F1.4」が、このArt|50mm F1.4 DG HSMです。大口径レンズがぎっしり詰まったような8群13枚構成の凝縮感と、新ラインならではのビルドクオリティ。高解像化するデジタルカメラに最適な光学性能を備えた、新時代の「スタンダード」となりました。

高解像とボケ味の絶妙なバランス、新定番の必携「スタンダード」

大口径単焦点レンズにとっては、解像性能だけでなくボケ味も重要な要素です。Art|50mm F1.4 DG HSMでは、無限遠の撮影距離では球面収差をできるかぎり補正する一方、撮影距離が短くなるにつれて後ボケが柔らかくなるよう意図的に球面収差を残して設計しています。ピントが合う位置ではあくまで解像力が高く、後ボケは柔らかく美しいボケ味に。一本で両方のベストバランスを実現した、これまでにないレベルの仕上がりです。

アングルや撮影距離の工夫。距離感、遠近感、ボケ味の調整。基本的なレンズワークを駆使することで随意の作画ができる標準レンズには、写真表現のエッセンスが詰まっています。最高の性能を備えた、手に入れるべき新定番のレンズをぜひお楽しみください。

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Specification 主な特長 定番中の定番にふさわしい光学性能を追求、シグマのアイコンと呼べる理想的な標準レンズ。

主な特長

定番中の定番にふさわしい光学性能を追求、シグマのアイコンと呼べる理想的な標準レンズ。

レンズメーカーとしては史上初めてシグマが世に送り出した「50mm F1.4」。定番中の定番にふさわしい光学性能を追求し、その圧倒的な描画力でシグマのアイコンとなってきた「最高性能の標準レンズ」を、Artライン・コンセプトのもとで徹底的に洗練させたのが、この SIGMA 50mm F1.4 DG HSM です。超高画素時代に最適化したどこまでも高い解像力。そして美しいボケ味をも楽しめるバランスのよさは、まさに定番大口径標準レンズの決定版です。作り手の個性や妙味を味わえる「50mm F1.4」のなかにあって、新たな必携レンズとなるに違いありません。

シグマの“グローバル・ヴィジョン”と、新しいプロダクト・ラインについて、より詳しい情報をご覧いただけます。
詳しくはこちらへ
  • 高い解像力と豊かな表現描写の最適バランス

    超高画素時代の要求水準に応えうる描写力を徹底追求。ピントの合う位置ではあくまで高い解像力を、そして前ボケ・後ボケは柔らかいボケ味が出せるよう、性能とバランスに最大限に配慮。写真表現の基本である標準レンズだからこそ、違いを実感できる一本です。

  • 「マウント交換サービス」(有償)に対応

    シグマは自社製交換レンズのマウント部および内部システムの一部をご希望のマウントに仕様変更できる有償の新サービス「マウント交換サービス」を開始。これにより、将来、カメラボディを変更しても、お手持ちのレンズシステムはそのまま愛用いただけるようになります。詳しくはこちらへ

  • 素材、ユーザビリティ、機能性の高度な融合

    超音波モーターHSM(Hyper Sonic Motor)搭載、アルゴリズム最適化でよりスムーズなAFに。高い精度と堅牢性を兼ね備えた真鍮マウント採用、内部パーツには金属部品と親和性の高い新複合材 TSC(Thermally Stable Composite)を適切に配置。本質機能を追求した設計と国内一貫生産の「ものづくり」が結実したデザインです。

  • 諸収差をぎりぎりまで追い込んだ高い光学性能

    最高性能の標準レンズをめざして諸収差を徹底的に補正。軸上色収差には SLD(Special Low Dispersion:特殊低分散)ガラスを採用。サジタルコマフレアには後群にグラスモールド非球面レンズを配置、ディストーションはレンズのパワー配置を最適化するなど、妥協のない大口径標準レンズを実現しました。

  • 新開発、独自のMTF測定器「A1」で、新ラインはすべてが「プレミアム」に

    4,600 万画素 Foveon X3 ダイレクトイメージセンサーを用いた MTF 測定器「A1※」を独自に新開発(2,000 万画素超の 35mm フルサイズ・デジタル一眼レフカメラに対応できる数値)。今後新ラインはすべて、シグマ唯一の生産拠点である会津工場で、この「A1」による全数検査を経て、最高レベルの画質とともに出荷されます。
    ※A1:Aizu 1

  • 新開発、専用ソフトとUSB DOCKで「カスタマイズ」を実現

    新ラインから、レンズ・ファームウェアのアップデートや、合焦位置をカスタマイズできる専用ソフトウェア(SIGMA Optimization Pro)を開発。USB DOCKを介してパソコンと接続し、画面上での簡単な操作で、よりパーソナルな仕様調整が可能になります。詳しくはこちらへ

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マウント交換サービス カメラボディに応じてマウントシステムを変更できる独自サービス「マウント交換サービス」とは

マウント交換サービス

シグマは、長年交換レンズを手がけてきたノウハウをもとに、カメラボディの仕様に応じて交換レンズのマウントシステムを変更できる独自の有償サービス「マウント交換サービス」を提供しています。

詳しくはこちらへ
レンズ構成
8群13枚
最小絞り
F16
フィルターサイズ
φ77mm
画角(35mm判)
46.8°
最短撮影距離
40cm
最大径×全長
φ85.4mm × 99.9mm
絞り羽根枚数
9枚(円形絞り)
最大倍率
1:5.6
重さ
815g
対応マウント
シグマ用
0085126311568
ニコン用
0085126311551
キヤノン用
0085126311544
ソニー用
0085126311629
  • ・数値はシグマ用です。製品の外観、仕様などは変更する事があります。
     希望小売価格(税別):127,000円 付属品:ケース、花形フード(LH830-02)付
  • ・ニコン用レンズには絞り環がありません。
     カメラボディによっては使用に制限のある場合がございます。
  • ・ニコンF6、キヤノンEOS-1V 以外のフィルムカメラではご使用になれません。
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