即座にニコンD70に装着してみる。さすがにF2.8の開放F値は明るく、決して見やすいとはいいがたいファインダーが一段明るく見えてくる。画質は、先の18-50mm F3.5-5.6 DCと同様にシャープさは折り紙付き。だが、それだけではなく繊細さがどうやら同居しているな、というのが第一印象。この雰囲気は、24-60mm F2.8 EX DGと似たものがある。普及価格帯のDCレンズは、ゴリっとした線の太さでシャープ感を表現しているが、この18-50mm F2.8 EX DCは緻密な線の積み重ねによって画像を写しだす。明るさ違いだけでなく、テイスト違いという憎いラインナップにシグマの遊び心を感じる。
広角は、くまなくシャープに、望遠は背景を適度になじませながら画像を楽しむ。これがショートズームの使い方だ。最広角側の開放では、ほんの少しだが周辺光量が落ちる場合もあるがF4で解消。そこから先が18-50mm F2.8 EX DCの真の実力が表われてくる。望遠側で絞りの効果を作品に生かしたい場合は、どんどん開放から撮影していく。50mm側で約75mm相当。長すぎることもなく、スナップではもっぱら望遠を多用した。また、開放F値が明るいということは様々な撮影にプラスに転ずる。一般的な効果としては背景のボケや速いシャッター速度の確保が知られるところだが、ストロボ撮影時にも効果を発揮する。プログラムAEで絞りの選択肢が広がることにより、大光量を必要とせず小型ストロボの活躍の場が広がるのだ。プログラムAEは、暗所では開放値を基本に露出を組み立ててくる。そんな時に数段分の絞りの差は絶対的な強みとなることだろう。
ハワイからの撮影を終え画像をチェックすると、NGカットの少なさに驚く。これまであきらめていた暗所などの画像もブレることなく余裕でセーフに。また望遠時の柔らかで立体感のある表現も思った通りだった。しかも、小型・軽量の18-50mm F3.5-5.6 DCとは、性格の違いもあり意外とバッティングしない。スナップオンリーなら18-50mm F3.5-5.6 DC、仕事と作品撮りには18-50mm F2.8 EX DCと、シグマならではの贅沢な使い分けを楽しもうと思う。