第71回:晩秋のセドナへ
押本 龍一

押本龍一、東京品川生まれ。
82年英語の勉強のため2年の予定で渡米。84年ニューヨークに渡り刺激を受け予定を変更、広告写真スタジオで働き始める。91年フォトグラファーとして独立。95年ニューヨークからロサンゼルスに拠点を移し現在に至る。エンターテインメント関係の撮影中心。近年はライフワークである旅写真に力を入れている。趣味は旅と山歩き。

オフィシャルサイト : http://oshimoto.net/

第71回:晩秋のセドナへ

アリゾナ州セドナのランドマークであるカセドラル・ロック(Cathedral Rock)の眺めが美しいレッド・ロック・クロッシング(Red Rock Crossing)。この日、多くの人が暖かい秋を楽しんでいた。一匹の犬と飼い主が浅いオーク・クリーク(Oak Creek)で遊び、川べりの岩に上がってきた光景を、超広角ズームレンズで捉えた。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + 8-16mm F4.5-5.6 DC HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/125秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:11 mm

11月中旬の遅い午後、ラスベガスからグランドキャニオンを経て、アリゾナ州フラッグスタッフからインターステート・フリーウェイ17(I-17)に入った。標高2,106mのフラッグスタッフと標高350mのフェニクス間の235kmを結ぶブラック・キャニオン・フリーウェイとして知られるI-17は、北から南に向うとかなりの下り坂になり、陽があるうちに目的地セドナに入りたいと急ぐ私にとって、スピードを上げ南に移動するのにI-17は協力的なフリーウェイだった。
フリーウェイを出ると、沈みかけた陽の光に美しいセドナに向う州道179(The Red Rock Scenic Byway)を北上する。時期は過ぎていると思い期待していなかった黄色い紅葉が出迎えてくれ、気分良く宿泊するホテルが建つビレッジ・オブ・オーク・クリークに到着すると、陽は沈みセドナは夜になっていた。

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もう少しで沈む夕方の陽光に輝く美しく紅葉した木々。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + 50mm F1.4 EX DG HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/250秒 | 絞り値:F5.6 | 焦点距離:50 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 × 3136 | ファイルサイズ:15.70 MB

翌朝、6時前にホテルを出て暗い州道179を北に少し走り、ベル・ロック(Bell Rock)に向う。ベル・ロックの北に位置するよく整備された駐車場に到着すると、すでに3台の車が停まっている。はじめてセドナに足を踏み入れた頃は、道の横に車を好きなように停め、人のいない赤い岩を独り占めして歩き回ったが、近年は観光客が増して路肩に車は簡単には停められなくなり、セドナの駐車場に車を停めるためのRed Rock Passを購入することが義務付けられるようになった。
Red Rock Passを自動販売機で購入すると、私はまだ人の気配のない赤い土のトレールをベル・ロックに向って歩き出した。ベル・ロックの裾野まで歩き、赤い岩の上に出ると、その名前の通りに見える大きな岩のベルの東側を登った。東の空は白々と明るくなりはじめているが、ベル・ロックの東にコートハウス・ビュート(Courthouse Butte)と呼ばれる切り立った丘が朝陽を遮っているようで、陽はなかなか顔を出さなかった。風もほとんど吹かない静かな朝、独り赤い岩の上を動き回っていると、朝陽がベル・ロックを照らしはじめた。

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コートハウス・ビュートの横から出てきた朝陽が、ベル・ロックの一部に届きはじめ、赤い岩が朝陽にさらに赤く輝く。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + 8-16mm F4.5-5.6 DC HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/60秒 | 絞り値:F6.3 | 焦点距離:10 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 × 3136 | ファイルサイズ:7.76 MB

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足場のよくないベルロックを移動して、少しでも早く浴びたかった朝陽にレンズを向けると、眩しさで目が眩む。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + 10mm F2.8 EX DC FISHEYE HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/250秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:10 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 × 3136 | ファイルサイズ:8.18 MB

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朝陽に輝くベル・ロックの東側を、超広角ズームレンズで大きく写しこむ。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + 8-16mm F4.5-5.6 DC HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/100秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:10 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 × 3136 | ファイルサイズ:17.95 MB

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登り始めたベル・ロックの北側に戻ると、空は明るく青く、遠くに見える赤い岩の山々は輝いていたが、ベル・ロックの影で足元はまだ暗かった。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + 8-16mm F4.5-5.6 DC HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/200秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:16 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 × 3136 | ファイルサイズ:6.57 MB

ホテルに戻りブレックファストを取った後、セドナの北西に位置するボイントン・キャニオン(Boynton Canyon)に向う。トレール・ヘッドに着くと駐車場はほぼ満車だった。雲ひとつない快晴の日、トレールを少し歩くと見えてくる尖塔のような岩と小山まで歩く。ベルロックと同じで、ここもヴォルテックス(Vortex)と呼ばれるエネルギーが強い場所のひとつとされ、私がここをはじめて訪れた時には誰にも会わず、この場所を見つけることが出来なかった。しかし、この日は切れ目なく人が訪れていて、日本人も多く、セドナのヴォルテックスは日本人を惹きつける何かがあるのだろうか?と考えさえられた。航空写真を見ると、北にある高くて大きなビュートに繋がっている南端のほんの小さな部分にすぎない場所がヴォルテックスということになり、エネルギーが一番強いとされる小山の周囲を歩いてみると気分は高揚したが、それはすばらしい天候と風景のお陰だったかもしれないと書くと、私は夢のない男になるのだろうか。

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ボイントン・キャニオンの東に位置するロング・キャニオンに黄色く紅葉した木が、秋晴に輝いていた。岩の山々のさらに向こうにボイントン・キャニオンが位置している。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + 50mm F1.4 EX DG HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/160秒 | 絞り値:F10.0 | 焦点距離:50 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 × 3136 | ファイルサイズ:16.45 MB

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元気よく歩く若者が私を追い越して行ったトレールから、目指すヴォルテックスが見える。

使用機材:SIGMA DP2 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/250秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:30 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 × 3136 | ファイルサイズ:23.21 MB

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資料によると、女性が背をもたれている小山周辺が最大のエネルギーになる。ヴォルテックスを知らなくてもすばらしい風景と澄んだ空気は、ここを訪れる人を癒すに違いない。

使用機材:SIGMA DP2 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/250秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:30 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:3136 × 4704 | ファイルサイズ:15.05 MB

ボイントン・キャニオンからは、アリゾナ州で最も写真を撮られた風景といわれ、何十本ものハリウッド映画が撮影されたレッド・ロック・クロッシングに行く。サンクスギビングデー(Thanksgiving Day)の週で休みも重なり、この地も多くの人が訪れていたが、川べりの赤い岩の上で、孤独に浸る静けさはじゅうぶんに残されていた。

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オーク・クリークの川べりに積まれた石の塔と落ち葉に、平和な秋のセドナを感じ、シャッターを押す。

使用機材:SIGMA DP2 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/125秒 | 絞り値:F7.1 | 焦点距離:30 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 × 3136 | ファイルサイズ:24.60 MB

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思いがけずに見かけた紅葉越しに、「カシードロ」と発音しないと地元では通じないかもしれないカセドラル・ロック(Cathedral Rock)を、大口径標準レンズを通し、高画質なセンサーに焼き付ける。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + 50mm F1.4 EX DG HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/250秒 | 絞り値:F6.3 | 焦点距離:50 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:3136 × 4704 | ファイルサイズ:28.17 MB

レッド・ロック・クロッシングで快晴の秋を満喫した私は、セドナ空港に向かい、この日最終フライトのドアがないヘリコプターに乗り込んだ。パイロットを含め5人乗りのヘリコプターは思ったより速く飛び、機内は風か吹きぬけ薄着の私には少し寒く、シートベルトもさほど頑丈そうには感じられず、パイロットの説明をヘッドホーンを通して聞きながら座席にじっとしていた。約15分のフライトは、セドナの地形を把握するのには役立ったが、前に進むスピードが速くて写真はあまり撮れなかった。

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セドナをひとまわりして飛行場に向う景色。右手に見える大きな台地にセドナ空港があり、その向こうにコートハウスとベルロックが見える。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + 8-16mm F4.5-5.6 DC HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/400秒 | 絞り値:F5.6 | 焦点距離:8 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 × 3136 | ファイルサイズ:10.97 MB

飛行場からホテルに戻る道から、夕方の光で上部が赤く染まったコートハウスが見え、急いで駐車場に向かいトレールを走り、何とか陽の光を失う寸前に数枚の写真を撮る。セドナの岩に関してある考古学者は、「深く豊かで多彩であり、とても明るく輝き、その光は反射されたものでなく、岩自体が輝き光っているように見える」と言ったが、陽の光を失った後、私の目には赤い岩の輝きも同時に消え失せて見えた。

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この写真を撮った数秒後、陽の光は届かなくなった。

使用機材:SIGMA DP2 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/80秒 | 絞り値:F5.6 | 焦点距離:30 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:3136 × 4704 | ファイルサイズ:6.94 MB

翌朝、朝陽を浴びに、飛行場がある大きな台地の北端の一部のような小さな丘、エアポート・メサに向う。ねじれているほどその場のエネルギーが強いといわれるジュニパー・ツリー(Juniper Tree)の横を登り、まだ陽が昇らない冷え込んだ岩山に立つと、すでに15人ほどの人が朝陽を待っていた。前日乗ったヘリコプターのパイロットが、「ヴォルテックスというパワースポットがセドナにあると言うけど、自分はそうした場所に行くと、ジュニパー・ツリーでアレルギーになるだけだよ」と言ったことを思い出す。

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360°の景色が見渡せるエアポート・メサから、朝陽が差しはじめた西の方を見ると気球が上がっていた。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + APO 50-150mm F2.8 EX DC OS HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/160秒 | 絞り値:F5.0 | 焦点距離:110 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 × 3136 | ファイルサイズ:5.80 MB

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朝陽を浴びたエアポート・メサの斜面のジュニパー・ツリー(Juniper Tree)。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + 8-16mm F4.5-5.6 DC HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/125秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:8 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 × 3136 | ファイルサイズ:9.70 MB

エアポート・メサからは、すっかり観光客になった私は、ホーリークロスチャペル(Chapel of the Holy Cross)に立ち寄った。まだオープンしていない時間帯のはずだったが、チャペルのドアは開き、中に入るとキャンドルには火が灯されていた。

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美しいセドナの風景が、チャペル正面のガラス越しに広がり、キャンドルライトが神聖な空気を演出する。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + 8-16mm F4.5-5.6 DC HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/30秒 | 絞り値:F5.0 | 焦点距離:9 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 × 3136 | ファイルサイズ:8.18 MB

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朝、人のいないチャペルの向こうの地平線に、左からコートハウス、ベルロック、カセドラル・ロックが見える。人は嫌いではないが、人がいない神聖な場所の空気感は特別なものだ。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + 8-16mm F4.5-5.6 DC HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/125秒 | 絞り値:F9.0 | 焦点距離:8 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 × 3136 | ファイルサイズ:13.08 MB

チャペルからほぼ満室のホテルに戻りブレックファストを取った後チェックアウトをし、ベル・ロック南の駐車場に車を停めてトレールを歩く。ベル・ロックの北側まで歩くと、岩山を上がれるところまで登ってみた。

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左手がベル・ロック、右手がコートハウス。エネルギーがあるかないか考えなくても、ただ雄大な風景は誰が来ても楽しいはずだ。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + 8-16mm F4.5-5.6 DC HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/125秒 | 絞り値:F11.0 | 焦点距離:8 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 × 3136 | ファイルサイズ:13.46 MB

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ベル・ロックの北側のかなり高いとことまで登ったつもりで、コートハウスを眺める。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + 8-16mm F4.5-5.6 DC HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/125秒 | 絞り値:F11.0 | 焦点距離:8 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 × 3136 | ファイルサイズ:8.86 MB

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西側から下りて来たベル・ロックを見る。私が登ったあたりに1人の男性が見えるが、その上に1人の女性の姿が見える。簡単なルートがあったのだろうか?

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + 85mm F1.4 EX DG HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/500秒 | 絞り値:F5.6 | 焦点距離:85 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 × 3136 | ファイルサイズ:8.30 MB

ベル・ロックから下りてくるとセドナの南西へ走り、標高1,544mの集落、ジェローム(Jerome)に立ち寄るつもりで向う。州立公園(Jerome State Historic Park)で休憩した後、数年ぶりに訪れた1920年代に銅鉱山で栄えた小さなタウンは、車を停める場所もないほど多くの人が訪れていた。近年のセドナ人気が、ジェロームにも影響しているのだろうか?。私はタウンを素通りし、プレスコット国立森林公園を下った。

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小さなタウンから煙が上がっていたが、バーベキュウーをするレストランからの煙のようだった。

使用機材:SIGMA DP2 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/125秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:30 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 × 3136 | ファイルサイズ:14.50 MB

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プレスコット国立森林公園を下る途中、クリスマスの飾りつけをした木を見かけたが、もう今年も残り少ないと告げられている気がした。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + 8-16mm F4.5-5.6 DC HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/125秒 | 絞り値:F10.0 | 焦点距離:9 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 × 3136 | ファイルサイズ:14.44 MB

朝陽と夕陽を浴び、オレンジと赤に輝く赤い砂岩が人々を惹きつけるセドナは、3.2億年前は海の底だった。海水が引いた後、河川が赤砂岩を運んできたのだ。近年、セドナの訪問者は毎年増えているように感じる。一般的には受け入れられなかったヴォルテックスを語る人も多くなったようだ。あるサイトのニューヨーク・タイムスからの引用で、「神はグランドキャニオンを創造したが、神はセドナに住んでいる」とある。この数年、あまりにもポピュラーになりすぎたセドナに実は多少のためらいも感じていたが、今回の訪問を機にセドナ周辺を定期的に散策したくなった。

※ このページに掲載された作品は、RAWデータ(X3F)を「SIGMA Photo Pro」で現像処理をしたものです。
一部、現像後にゴミ取りのためにレタッチソフトウェアを使用した画像もございます。

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